後半の解答のみ一番最後に載ってます。ご参考に…

平成20年度 2学年総合試験 前半解答

 

1  b

 副交感線維GVE=一般臓性運動線維)を有するのは、動眼[?]、顔面[?]、舌咽[?]、迷走[?]神経のみである。参照:グレイ解剖学p800

 

2  b

 内耳神経は聴覚、平衡覚を司る感覚神経。

 

3  c

 bGVEdGVAeBEなのでそれぞれ関与する。

 喉頭蓋の味覚は迷走神経支配

 

4  e

 角膜に物が触れると眼が閉じる。一側の角膜刺激で両側の閉眼が生じる。角膜反射は三叉神経を求心路、顔面神経を遠心路とする。
 角膜刺激(三叉神経)三叉神経核顔面神経核(両側)顔面神経眼輪筋の収縮(両側)

 ここで右の眼だけが閉じなかったので、右の顔面神経の障害と考えられる。三叉神経が障害されると両側の閉眼障害が生じる。

 

5  e

 

6  a

 固有感覚線維は中脳の内側毛帯を通る。参照:リープマンp15p110の図9

 

7  d

 血液脳関門は脳毛細血管内皮細胞同士が密着結合し、さらにその周囲に周皮細胞. 及び星状膠細胞が覆っている。参照:組織細胞生物学p208

 

8  e

 顆粒を含み、腺底付近にあるのはパネート細胞である。

 

9  e

参照:組織細胞生物学

 

10  e

血液‐精巣関門はセルトリ細胞間の閉鎖帯のことである。参照:組織細胞生物学p533

 

11  a

図はマスト細胞をさしている。beは正しい。

 

12  d

 頚椎は7つ、胸椎は12、腰椎は5つ、仙椎は5つが癒合して仙骨に、尾椎は35が癒合して尾骨になる。

 

13  b

大腿三角は縫工筋を外側縁、長内転筋を内側縁、上縁を鼠径靱帯で構成されている。

 

14  d

a.    鼻涙管は下鼻道外側壁に開口

b.    下鼻甲介は鋤骨の一部

c.    鼻中隔粘膜には前鋤骨の外枝が分布

e.    蝶形骨洞は蝶篩陥没の後壁に開口

 

15  e

 ライディッヒ細胞がアンドロゲン(テストステロン)をセルトリ細胞がインヒビンを分泌する。

 

問16               d

 ヒトの血液は0.9%食塩水(生食)と等張なので3NaClは高張となる。よって赤血球内の水分が外部に浸透し縮む。

 

問17               e

 体節は胎生21日以降、内外胚葉は2週間目、原始線は15日目。

 

18  e

 第3週中ごろの外胚葉の背側領域の肥厚、神経版から発生。

 

19  d

 卵円孔は心房中隔に存在し、胎児期の肺への血流をバイパスしている。生後は卵円窩となり、ふさがる。

 

問20               b

 鋤骨と篩骨垂直板によって形成される。骨学の手引きp108参照。

 

21  e

 脊柱起立筋は外側から腸肋筋、最長筋、棘筋でそれぞれ頭、頚、胸で9種類ある。

 

22  c

 精細管の中に精子の元となる精粗細胞があり、それが有糸分裂を繰り返して少しずつ成長し第一次精母細胞へとなっていく。

 

23  e

 頚動脈三角を構成するものは「今日は角煮!幸福、健康」(胸鎖乳突筋、顎二腹筋後腹、肩甲舌骨筋

頚動脈三角を通るものは?「警部を総動員、内情を惑わし」(総頚動脈、内頚静脈、迷走神経

後頚三角を構成するものは?「好景気、胸の鎖も超合金」(胸鎖乳突筋、鎖骨、僧帽筋

後頚三角を通るものは?「後継者、外見上は慶応出、K1・競輪・福祉の教官」(外頚静脈、頚横動脈、頚神経叢、腕神経叢、頚リンパ節、副神経、胸管

http://www.eonet.ne.jp/~kagaminobou/kaibou.htm

 

24  b

 眼の遠近調節は水晶体の厚さを変える毛様体筋が関与する。遠くから近くを見るとき毛様筋が収縮するチン小帯がゆるむ水晶体が厚くなる。

 

25  c

 網膜は更に外側の色素上皮と内側の神経部にわかれ、視細胞は後者に存在する。錐体細胞は、網膜の中心部である黄斑に密に分布する。

 

26  b

 聴覚器は外耳,中耳,内耳に区分できる。外耳は耳介と外耳道、中耳は鼓室、内耳には蝸牛(Cochlea)と前庭器官からなる。

 

27  b

 食道裂孔は腱中心より背側にある。

 

28  b

a.    活動電位の大きさは不変である。

c. 軸索を伝導し、隣接する神経線維へは伝達物質を介する。

d. 興奮が発生すると、髄鞘をもつ有髄線維では興奮は跳躍伝導していく。

e. 太い繊維ほど伝導速度が速い

 

29  e

 食事をすると、脳相、胃相、腸相をかいして、膵液の分泌が増える。最も大事なのは腸相であり、胃から十二指腸へ流れ込んだ胃酸、脂肪酸、アミノ酸が、十二指腸粘膜内にある内分泌細胞を刺激すると、cholecystokininsecretinといった消化管ホルモンが血中に放出される。これらのホルモンが直接、あるいは自律神経系を介して膵臓の細胞に働く。

 

30  a

a.    正しい

b.    胆汁酸は消化液の濃度勾配を作り吸収しやすくする。

c.    たぶん違う・・

d.    リポタンパクと結合してカイロミクロンになる。

e.    リンパ管を経て肝臓へ運ばれる。

 

問31                   d

a.    中心溝の前方

b.    内側から外側へ運ぶ。

c.    存在しない。

e. 逆の片側に運動麻痺が生じる。

 

32  e

 Na+ではなくK+が流入。

 

33  a.

b. 分泌される神経伝達が多くても,活動電位は大きさはかわらない。(全か不かの法則)

 c. GABAは抑制性神経伝達物質である。

 d. アセチルコリンエステラーゼはアセチルコリンを分解する。

 e. 神経伝達物質はシナプス間隙に放出されると、拡散によって広がり、後シナプス細胞の細胞膜上にある受容体と結びついて活性化される。受容体がイオンチャネル型の場合そのイオンチャネルが開き、受容体が代謝型であればその後いくつかのステップを経てイオンチャネルを開かせ、後シナプス細胞に脱分極ないし過分極を生じさせる。

 

34  a

a. 内向き電流(Na電流)が外向き電流(K電流)を超える。

 b. IPSPの加重によって活動電位は抑制される。

 c. 再分極相でKの透過性があがる。

 d. 活動電位は数msの経過である。

 e. Kの透通性も当然変化する。

 

35  b

 アセチルコリンエステラーゼを阻害すると、Achが分解されずムスカリン様作用が増強する。心拍数減少,末梢血管拡張,腸蠕動亢進,気管や子宮収縮,腺分泌亢進,縮瞳,眼圧低下などの症状を呈する。

 

36  e

 a. 錐体が中心窩(黄班)付近に集まる。

 b. 周辺視野は色感受性が低い。

 c. 錐体が三種類ある。杆体は1種類。

 d. 暗所では脱分極していない。

 

37  d

 a.におい受容体が複数のにおい物質を認識している。

 b.嗅球において側方抑制のメカニズムがある。

 c.嗅覚受容体は匂い分子の構造へ結合する。匂い物質が受容体へ結合すると、付いていた細胞内のGタンパク質を活性化する。次に、Gタンパク質がアデニル酸シクラーゼ活性してATP環状AMPcAMP)へ変換する。cAMPイオンチャネルを開き、ナトリウムイオンが細胞内へ入る。すると脱分極化が細胞へ起きてその活動電位へと情報を送る。

d.嗅細胞の応答性の低下が一因といわれ、におい物質に活性化される陽イオンの透過性そのものが時間依存的に不活性化するためである。
この順応過程には嗅細胞外のCa+2が不可欠で、膜のチャンネルを通って細胞内に流入したCa+2が透過性を不活性化すると説明されている。

 e.人間におけるフェロモンの存在は研究がすすんでいなかった。最近、ヒトのフェロモン受容体蛋白が見つかり、ヒトでもフェロモンが働いている可能性がでてきた。

 

38  d

 a.ブローカ野→運動性失語

 b.側頭連合野→聴覚

 c.頭頂連合野→空間認識

 d.前頭連合野→作業記憶

 e.ウエルニッケ野→感覚性失語、流暢性失語

 

39  

 a.低周波数の音(低音) ほど蝸牛頂点で強く反応

 b.蝸牛の障害では感音性難聴となる。

 c.有毛細胞では不動毛の動きでイオンチャネルが開く。不動毛の先端に伸展受容チャネルがあり,NaKを通す。不動毛が背の高い順に曲げられる→K流入脱分極高い周波数応答電位依存性Ca channel→グルタミン酸放出→EPSP→インパルス

 d. 中枢聴覚路において、音の強さの弁別は下丘、周波数の弁別は内側膝状体で完成する。

 e.内耳神経に伝達された神経興奮は背側と腹側の蝸牛神経核を経て、ほとんどは対側の(一部同側の)上オリーブ核に中継され、外側毛帯、下丘、内側膝状体を経て大脳の聴覚皮質に伝達される

 

40  a

 

41  a

 情報は、大脳基底核のそれぞれ異なった領域で情報処理された後、大部分は視床を介して、再び大脳皮質、とくに前頭葉に戻る。

 

42  

 1. 固有辺縁系

 海馬・海馬采・歯状回・海馬鈎・海馬旁回(海馬回)・帯状回(前部)・扁桃体(扁桃核)・梨状葉・梨状葉前野(前梨状葉)・中隔部・脳梁灰白層 対角帯とその床核・嗅結節・梁下野(旁嗅領)・前有孔質・終板旁回(梁下回)

2. 旁辺縁系領域

 島・前障・側坐核・帯状回(後部)・視床前核・視床髄板内核・視床枕核・手綱核・脚間核・視床下部(とくに乳頭体)・視床旁下部・中脳辺縁系野・背側および腹側被蓋核 ・上側頭回・側頭葉極部・楔前部

 

43  c

 オキシトシンが、子宮平滑筋を収縮させる。分娩期に分泌が亢進し、陣痛を起こす

 

44  c

 アンギオテンシンIを?に変換する酵素であるACEを分泌するのは、肺である。

 

45  c

図に示すとおり、Cの期間は心室圧>心房圧であるので、房室弁は閉じており心室側への血液の流入は起こらない。

 

46  c

血液の粘性を決めるのは、赤血球数、血清タンパク量、血糖などがあげられる。赤血球数はHt値に影響を及ぼす。

 

47  

 

  1. 患者の吸気とともに、気道内圧が上昇し、換気量が増していく。この曲線がきついと、肺胞内に虚脱している部分がある可能性がある。
  2. 吸気の終了が、曲線の頂点になる。この頂点が尖っていると、肺が過伸展しているかもしれない。
  3. ループ全体の傾きを見ることで、肺のコンプライアンスが推定できる
  4. ループの幅を見ることで、患者の気道抵抗が推定できる

肺に生理食塩水を満たすということは、肺水腫と同様の状態と考えられる。すなわちコンプライアンスは低下し肺圧量曲線は右下方へ移動する。

左の肺コンプライアンスは高く、右の肺コンプライアンスは低い

 

48  e

a.卵黄嚢

b.脾臓

c.肝臓

d.長管骨(大腿骨など)

e.扁平骨や短骨(胸骨、肋骨、脊椎、骨盤)

 

49  d

 a.心肥大ということは、心拍出量は増加していると考えられ、上方にシフトする。

 b.心拍数の増加によって心拍出量は増加するので、上方にシフトする。

 c.血液量の減少によって心拍出量は減少するので、下方にシフトする。

 d.胸腔内圧の上昇は結果として右心房圧を上昇させる。開放により内圧を低下させると右心房圧は下がり、左方にシフトする。

 e.努力呼吸では胸腔内圧が上昇し、右心房圧は上昇するので、右方にシフトする。

 

50  a

 ゴナドトロピンは妊娠初期において重要なホルモンである。

 

51  c

 下垂体後葉で合成され、腎臓に作用する。

 

52  d

 エは長管骨(大腿骨など)である。

 

53  e

 交感神経が活動すると、心筋収縮力は上がる。

 

問54 b

   前負荷の増大は静脈還流量の上昇、すなわち左心室拡張末期容積の増大を呈す。よって?と?は間違い。心臓に障害がない場合、心臓は流入した血液と同等量を拍出し、また一回拍出量は心室拡張末期容積に依存する(フランクスターリング則)。よって正解は?である。

 

問55 b

濃縮率とは「物質Aの尿中濃度」/「物質Aの血漿中濃度」である。よってアでは排出量が0なので濃縮率は0となる。ちなみにイの濃縮率は、血漿中濃度580mgmlに対して、尿中濃度は尿量が1ml/分なので300mgmlとなるので約0.5といえる。またAはアを超えると尿中に検出される。尿細管の浸透圧はアを超えると再吸収しきれなくなり上がる。水の再吸収に関してはAの再吸収が横ばいになった時点で浸透圧を保つために上昇するものと考えられるが、他物質との兼ね合いもあり、一概に言えない。

 

問56 e

A型とB型の子どもがいるので親はAB型と確定する。AB型とO型の親の間に生まれる子はA型またはB

 

問57 

    抗利尿ホルモン→血漿浸透圧上昇および循環血液量減少,血圧低下により分泌。

    サイロキシン→代謝に関するホルモンなので血圧は関係ない・・

    アルドステロン→レニンと同様。

    アドレナリン→血圧低下など

    レニン→血液量減少、血圧低下、腎血流低下により分泌。

 

問58 e

心音のI音の成因はadと血液の急速な流出音

 

問59 b.

プロトロンビンは、ビタミンKが欠乏すると、活性のない、PIVKAとなる。

 

問60 b

 

問61 b. 

肝臓と腎臓にのみ存在。

 

問62 c. 

     収縮では両フィラメントの長さは変わらない。I帯の長さは変わる。

   ミオシンにATPが結合することでヘッドの構造が変化し滑りが起こる

 

問63 d. 

    グリコーゲンは糖が鎖状につながったもの。

    コリンはアミン類、アルブミンはタンパク質、ヘモグロビンはタンパク質。

 

問64 b. 

 ビタミンB6はピリドキサールリン酸の形でアミノ基転移反応に関与する

 

問65 a. 

下記の図から尿素回路の障害は高アンモニア血症に繋がる。

 

問66 a

    浸透圧の計算式=細胞外Na濃度×2+グルコース濃度/18BUN2.8となるので300mOsm

 

問67 a. 

脳はグルコースのみ利用。

 

問68 d

    リボソーム(粗面小胞体など)→タンパク合成(翻訳)

    ゴルジ体→タンパク質の糖鎖修飾や、タンパク質のプロセシング

    リソソーム→加水分解酵素をもって細胞内消化の場

 

問69  e

    a. 筋肉におけるグルコース取込み→促進

    b. 筋肉におけるグリコーゲン合成→促進

    c. 脂肪組織におけるグルコース取込み→促進

    d. 脂肪組織における脂質合成→促進

    e. 肝臓における糖新生→抑制

 

問70 b. 

二分子のC生じる

 

問71 b 

長鎖脂肪酸は細胞質で活性化されてアシル-CoAになるが、アシル-CoAはミトコンドリア内膜を通過できない。そのため、一端、カルニチンと結合してからミトコンドリアマトリックス内に取り込まれ、再び脂肪酸アシル-CoAに再生される。カルニチン[carnithine]やアシル-カルニチンはミトコンドリア内膜を通る事ができる。
 ミトコンドリアに取り込まれた脂肪酸アシル-CoAb酸化の出発原料になり,アセチル-CoAにまで分解される。 

 

問72 a. 

胃全摘手術→内因子の欠如

 

 <別解1>

前半
bbcecadeee(1〜10)
cdbdedeedb(11~20)
ecebcbabb?(21~30)
deaabdddea(31~40)
acccccbeda(41~50)
e(←微妙),d,d(←微妙),cbebebb(51~60)
bcdbaaadeb(61~70)
aa(71,72)

<別解2>

 

問5 cでは?
問11 cでは?
aへパリンを含むは正しい「新組織学」
c⇒抗原提示細胞ではない
抗原提示細胞
* 樹状細胞
* 単球・マクロファージ
* B細胞
潜在的抗原提示細胞
* 線維芽細胞
* 血管内皮細胞
* 甲状腺濾胞細胞

 

<後半>

後半
daabcdedcd(1~10)
ecbbcedcdb(11~20)
cedcabedda(21~30)
ebbdceebee(31~40)
ebaacecbce(41~50)
aeecdacdcc(51~60)
aebbcaceed(61~70)
abd(71
73)

 

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