平成22年度 4学年総合試験 平成23年2月21日 13:10〜14:50

1 ランブル鞭毛虫症に関して誤っているのはどれか。

a.ランブル鞭毛虫嚢子の経口摂取にて感染する。

b.粘血便をみる。

c.後天性免疫不全症候群患者では重篤となりやすい。

d.日本国内で定着している。

e.治療にはメトロニダゾールを用いるよ

 

2 便秘と腹痛がみられる疾患はどれか。

a.虚血性腸炎

b.ウイルス性腸炎

c.偽膜性腸炎

d.潰瘍性大腸炎

e.中毒性巨大結腸症

 

3 ヘルパーT細胞の働きはどれか。

a.微生物を貪食する。

b.抗体を産生する。

c.ウイルス感染細胞を直接殺傷する。

dIL2を産生する。

e.酸素を運搬する。

 

4 常位胎盤早期剥離はどれか。

a.胎盤娩出後大量の出血でショックに陥る。下腹部の激痛を訴える。子宮底が陥凹する。

b.子宮緊張感、子宮圧痛、腹痛が著明である。外出血は少量であることが多い。超音波検査で胎盤後血腫がみえる。

c.妊娠中期から断続的または持続的な性器出血を認める。下腹部痛や腹部緊満は伴わないことが多い。

d.胎盤娩出時または娩出後に子宮腔から大量の出血がある。子宮収縮が不良で子宮底が軟らかい。

e.下腹部の激痛を訴え、突然子宮収縮が消失する。胎児心拍が消失する。

 

5 喀血の出血源はどれか。

a.脳

b.口

c.肺

d.食道

e.直腸

 

6 患者アウトカムについて誤っているのはどれか。

a.不整脈の減少よりも突然死の減少が大切

b.左室区出率の改善よりも心臓死の減少が大切

c.血清コレステロールの低下よりも心筋梗塞の減少が大切

d.骨密度の改善よりも骨折の減少が大切

e.合併症の減少よりも血糖の改善が大切

 

7 胸やけの原因として誤っているのはどれか。

a.胃食道逆流現象

b.食道・胃運動障害

c.薬物による食道刺激

dLES圧の上昇

e.食道下端粘膜の炎症

 

8 投影法はどれか。

aRorschachテスト

bWechsler知能検査(WAIS

c.矢田部・Guilford性格検査

d.自己評価式抑うつ尺度(SDS

e.改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDSR

 

9 腸管運動を促進する薬物はどれか。

a.アトロピン

b.アドレナリン

c.ネオスチグミン

d.ノルアドレナリン

e.モルヒネ

 

10 Levine分類について正しいのはどれか。

a.心不全の分類である。

b1から6度まで分類されている。

c3度はスリルを触れる。

d4度はスリルを触れない。

e5度は聴診器を外しても聞こえる。

 

11 乳房温存療法の適応基準として不適切なのはどれか。

a.腫瘍の最大径が3cmある。

b.術前化学療法を施行した。

c.腋窩郭清により6個の腋窩リンパ節転移がある。

d.過去に同側乳房に乳房温存療法の既往がある。

e.患者が乳房温存術後の放射線治療を希望している。

 

12 イレウスについて正しいのはどれか。

a.振水音が聴取される。

b.小腸イレウスの治療に経肛門的な減圧管は有効である。

c.絞扼性イレウスは手術適応外である。

d.術後癒着性イレウスは緊急手術の適応である。

e.診断には腹臥位腹部単純エックス線写真が有効である。

 

13 毒素型食中毒を起こしやすい菌はどれか。

a.サルモネラ菌

b.腸管出血性大腸菌

c.黄色ブドウ球菌

d.腸炎ビブリオ

e.カンピロバクター

 

14 胎盤を通過し、胎児に移行する抗体のクラス(アイソタイプ)はどれか。

aIgA

bIgD

cIgE

dIgG

eIgM

 

15 急性閉塞性胆管炎の原因疾患で最も頻度が高いのはどれか。

a.総胆管結石

b.慢性膵炎

c.乳頭部癌

d.胆管癌

e.膵癌

 

16 副甲状腺ホルモンの作用で正しいのはどれか。

a.血清Ca低下

b.腎におけるリン排泄促進

c.骨吸収低下

d.活性型VitD産生低下

e.骨形成促進

 

17 腰痛に関して正しい記載はどれか。

a.椎間板ヘルニアのような特異的腰痛のほうが多い。

b.いわゆる腰痛症の場合脊柱支持筋の力が低下している。

c.いわゆる腰痛症の場合神経根症状を伴うことが多い。

d.いわゆる腰痛症の場合傍脊柱筋はゆるんでいる。

e.原因の不明な非特異的腰痛は5割程度である。

 

18 直腸癌術後の永久結腸ストーマ(別冊No1)を示す。このストーマにつき正しいのはどれか。

a.高さは皮膚面に合わせるべきである。

b.入浴時には湯船につからないよう指導する。

c.腹直筋を貫通している。

d.自分の意志で排便調節が可能である。

e.身体障害者の認定が受けられない。

 

19 トレッドミル運動負荷心電図検査について誤っているはどれか。

a6分間運動する。

b.ベルトの上を歩行する運動をする。

c.不安定狭心症には適用しない。

d.目標心拍数に到達した時には中止する。

e.心電図電極を体に貼ったままで運動する。

 

20 肺小細胞癌に伴う疾患はどれか。

a.本態性振戟

b.多系統萎縮症

c.進行性核上性麻痺

dCreutzfeldt-Jakob

eLambert-Eaton症候群

 

21 MRIT2強調像で正常女性骨盤の失状断面(別冊No2)を別に示す。ダグラス裔の部位はどれか。

a

b

c

d

e

 

22 アポトーシスの特徴として、誤っているのはどれか。

a.細胞が丸くなる。

b.核が凝縮する。

cDNAはヌクレオソーム単位に切断される。

d.細胞はアポトーシス小胞に分解される。

e.細胞内の転写活性系を介しておこる。

 

23 脳梗塞(虚血)の超急性期にもっとも鋭敏に病変をとらえるMRI撮像法はどれか。

aSTIR画像

bFLAIR画像

cT2強調画像

dT1強調画像

e.拡散強調画像

 

24 婦人科悪性腫瘍の手術について誤っているのはどれか。

a.子宮頸癌の骨盤神経温存術式は、切断術式と比較して予後が悪い。

b.子宮頸癌の骨盤神経温存術式では排尿困難が出やすい。

c.卵巣癌では初回手術時できるだけ腫瘍を摘出したほうが予後がよい。

d.卵巣癌の標準術式にはリンパ節郭清は含まれる

e.子宮体癌に広汎子宮全的術を行うことがある。

 

25 心電図上、QRS幅の拡大が見られないのはどれか。

a.心室頻拍

b.低Na血症

c.左脚ブロック

dWPW症候群

e.人工ペースメーカー調律(心室ペーシング)

 

26 筋性防御を伴わないのはどれか。

a.十二指腸潰瘍穿孔

b.麻痺性イレウス

c.汎発性腹膜炎

d.急性胆嚢炎

e.急性虫垂炎

 

27 前立腺癌の所属リンパ節はどれか。

a.内腸骨リンパ節

b.総腸骨リンパ節

c.浅鼠径リンパ節

d.大動脈傍リンパ節

e.正中仙骨リンパ節

 

28 頭部単純MRIT2強調像(別冊No3)を別に示す。観察されるのはどれか。

a

b 中脳

c 延髄

d 松果体

e 下垂体

 

29 膵液分泌を促進するのはどれか。

a.交感神経活動の亢進

b.食物のにおい刺激

c.十二指腸壁の弛緩

d.十二指腸内容物のpHの上昇

e.十二指腸内のデンプンの増加

 

30 過換気症候群で認められるのはどれか。

a.非発作時の労作性呼吸困難

b.酸素解離曲線の左方移動

c.高カリウム血症

d.肺胞気・動脈血酸素分圧較差(AaDO2)開大

e.代謝性アルカローシス

 

31血管各部位における血圧を示したグラフ(別冊No4)で、細動脈はどれか。

a

b

c

d

e

 

32 心筋梗塞症の合併症について誤っているのはどれか。

a.心破裂・

b.心不全

c.心停止

d.房室ブロック

e.僧帽弁狭窄症

 

33 認知症患者のMRIおよびFDGPETによる糖代謝画像(別冊No5)を別に示す。考えられる疾患はどれか。

a.アルツハイマー病

b.血管性認知症

c.脊髄小脳変性症

d.レビー小体型認知症

e.前頭側頭型認知症(ピック型)

 

34 尿管芽から発生する組織で誤っているのはどれか。

a.腎盂

b.腎杯

c.糸球体

d.集合管

e.尿管

 

35 全身倦怠感について正しいのはどれか。

a.原疾患の約6割は精神疾患である。

b.スプーン状爪があれば肝疾患を考える。

c.うつ病では夜に倦怠感を訴えることが多い。

d.慢性疲労症候群の原因はウイルス感染である。

e.手指振戟を認めた場合甲状腺疾患を考える。

 

36 断層心エコー図検査における正常傍胸骨左室長軸像で観察できない部位はどれか。

a.右心室

b.左心房

c.肺動脈弁

d.大動脈弁

e.上行大動脈

 

37 前立腺癌に対して直線加速器(リニアック)による外部照射に用いられるのはどれか。

a.α線

b.β線

c.γ線

d.エックス線

e.電子線

 

38 急性胃腸炎を起こさないのはどれか。

a.ロタウイルス

b.ノロウイルス

c.アデノウイルス

d.ライノウイルス

e.アストロウイルス

 

39 Cushing(クッシング)症候群の身体所見で誤っているのはどれか。

aBuffalo hump

b.赤色皮膚線条

c.脱毛

d.中心性肥満

e.筋萎縮

 

40 体細胞分裂と減数分裂の共通点はどれか。

a.分裂前におけるDNAの複製

b.分裂時の染色体の紡錘体における配置

c.分裂の回数

d.一倍体細胞の生成

e.娘細胞が誕生するまでの時間

 

41 食道癌術後の胸部エックス線写真(別冊No6)を示す。診断はどれか。

a.膿胸

b.誤嚥性肺炎

c.無気肺

d.胸水

e.気胸

 

42 子宮動脈について誤っているのはどれか。

a.内腸骨動脈から分枝する。

b.内子宮口の位置から子宮に流入する。

c.基靭帯の上線を走行する。

d.子宮静脈と併走する。

e.尿管の下方を通過して子宮に流入する。

 

43 KUBについて正しいのはどれか。

a.仰臥位で撮影する。

b.造影剤を使用する。

c.勝胱の位置まで撮影する。

d.腹部単純撮影と同一である。

e.排尿後に撮影する。

 

44 

68歳の女性。12年前から潰瘍性大腸炎で通院加療中であった。夕食後に腹痛出現し、

様子を見ていたが徐々に増悪し、さらに気分不良となったため、翌日未明に救急搬送された。

来院時、体温381度、血圧78/46mmHg、脈拍108/min、血液検査では白血球数13000CRP86mg/d1であった。

腹部全体に軽度の膨満と圧痛あり、腸雑音は消失していた。緊急CT検査(図:腹部CT)(別冊No7)を示す。

CT検査で認められる所見を選べ。

a.脾損傷

b.肝内胆肝拡張

c.肝のう胞

d.腹腔内遊離ガス

e.大動脈解離

 

45 重症筋無力症について正しいのはどれか

a. 眼瞼下垂がみられる

b.血清CK値が上昇する

c 肺小細胞癌を合併する

d.深部腱反射は消失する

e.髄液細胞数が増加する

 

46 充血がみられないのはどれか

a.角膜化学熱傷

b.裂孔原性網膜剥離

c.急性緑内障

d.流行性角結膜炎

e.強膜炎

 

47 解答反応で正しいのはどれか

aATPが産生される

bNADPHが必要である

c.ペントースを産生する

d.ミトコンドリアでおこる

e.カルニチンが必要である

 

48 聴力改善手術の記述のうちで正しいのはどれか

a.伝音系の作用により外耳道へ入った音は約10デシベル増幅される

b.真珠腫性中耳炎に対する手術は通常一時的に行われ、再発は稀である

c.耳硬化症に対するアブミ骨手術では、人工ピストンをアブミ骨に装着する

d.鼓膜の形成や耳小骨の連鎖再建には、側頭筋膜や耳介軟骨版が使われる

e.感音難聴は、埋め込み型骨導補聴器(BAHA)の適応にはならない

 

49 小球性低色素性貧血を示す疾患はどれか。

a.鉄欠乏性貧血

b.再生不良性貧血

c.溶血性貧血

d.急性出血性貧血

e.悪性貧血

 

50 胆嚢癌で正しいのはどれか。

a.胆嚢結石の保有率は10%以下と低い。

b60歳代に多く性差を認めない。

c.組織学的深遠度よっては単純胆摘で根治が得られる。

d.肝内進展やリンパ節転移を認めるが腹膜播種は認めない。

e.早期癌であっても手術後5年生存率は50%程度である。

 

51 尿素生成が行われる臓器はどれか。

a.肝臓

b.心臓

c.腎臓

d.膵臓

e.脾臓

 

52 核黄痘のリスクを上げる因子はどれか。

a.出生体重が重い。

b.血清アルブミンが高い。

c.日齢が高い。

d.血糖値が低い。

e.血清アンバウンドビリルビンが高い。

 

53 刺創について正しいのはどれか。

a.創縁には表皮剥脱を伴わない。

b.両創端とも鋭であることが多い。

c.創の性状により成傷器の性状を推定できる。

d.創洞内には血管などが架橋状に残存している。

e.刃ないしそれに類似したものでは生じない。

 

54 WHO憲章に定められている健康の定義では、身体的、精神的の他、何的に良い状態とされているか。

a.家庭的

b.霊的

c.社会的

d.人間的

e.生理的

 

55 神経性食思不振症に認められないのはどれか。

a.過活動

b.高体温

c.薬物乱用

d.徐脈

e.うぶ毛増加

 

56 誤っているのはどれか。

a.浮遊粒子状物質は肺や気管などに沈着して呼吸器に影響を与える。

b.ベンゼンはヒトで白血病を引き起こす。

c.二酸化炭素は赤血球のヘモグロビンと強く結合する。

d.二酸化窒素は慢性気管支炎や肺気腫を起こす。

e.二酸化硫黄は鼻粘膜、咽頭、気管支などを刺激する。

 

57 脱水による急性腎不全で見られるのはどれか。

a.頻脈

b.貧血

c.浮腫

d.高血圧

eFENa上昇

 

58 破傷風について正しいのはどれか。

a.病原菌は嫌気性グラム陰性桿菌である。

b.重症例では後弓反張を伴う全身痙攣を認める。

c.受傷後早期に発症するものほど重症度は低い。

d.痙攣を起こす毒素は菌体外毒素のテトロドトキシンである。

e.発症時治療の第1選択薬は破傷風トキソイドの投与である。

 

59 リン脂質はどれか。

a.ガングリオシド

b.グロボシド

c.スフィンゴミエリン

d.スルファチド

e.セレブロシド

 

60 浸潤性膵管癌に関連する腫瘍マーカーはどれか。

aSCC

bAFP

cPSA

dCA199

eCYFRA

 

61 正しいのはどれか。

a.タンパク質のアミノ酸組成を一次構造という。

b.α−ヘリックスは二次構造である。

c.β一構造は三次構造である。

d.四次構造をとるタンパク質はサブユニットを持たない。

e.一次構造上、離れた部分にある二次構造をドメインという。

 

62 医師と医療従事者のインフォームドコンセントを規定した法律はどれか。

a.医師法

b.医療法

c.健康保険法

d.刑法

e.民法

 

63 

50歳の男性。統合失調症のために近医に通院中であり、5日前から飲水を拒否していた。

本日ぐったりしていたため、家族につれられ受診した。高度の口渇を訴え、尿量は一日500ml程度であった。

たちくらみの訴えはなく利尿薬の服薬歴はない。認められる所見はどれか。

a.下腿浮腫

b.口腔粘膜の乾燥

c.体温の低下

d.徐脈

e.高血圧

 

64 直腸肛門奇形について正しいのはどれか。

a.倒立位撮影で直腸盲端のガス像がPC線より頭側にある場合は低位鎖肛である。

b.男児で尿に胎便を混じる場合には低位鎖肛である。

c.男児の低位鎖肛ではまず人工肛門を作成する。

d.女児で膣前庭部に痩孔がある場合には瘻孔造影を行って病型を診断する。

e.合併奇形は非常に少ない。

 

65 樹状細胞がナイーブT細胞を最初に活性化する時、補助刺激として用いる分子として正しいのはどれか。

aCD3

bCD11

c.補体受容体

dIL12

eCD80

 

66 増加傾向にある胆石はどれか。

a.混合石

b.黒色石

c.ビリルビンカルシウム石

d.混成石

e.炭酸カルシウム石

 

67 解糖系でATPが産生されるのはどの過程か。

a.グルコース→グルコース6−リン酸

b.フルクトース6−リン酸→フルクトース16−リン酸→ビスリン酸

c.フルクトース16−リン酸→ビスリン酸→グリセルアルデヒドー3リン酸

d.グルコース6−リン酸→フルクトース6−リン酸

e.ホスホエノールピルビン酸→ピルビン酸

 

68 脳神経の説明で誤っているのはどれか。

a.動眼神経障害の臨床所見では、瞳孔散大が見られる。

b.副神経は、胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配する。

c.三叉神経節前方で、眼神経、上顎神経、下顎神経に分枝する。

d.滑車神経の障害により、眼球内転時の下方視障害が起こる。

e.三叉神経は頭、胸部の体性感覚を支配する。

 

69 皮膚筋炎について正しいのはどれか。

a.皮疹は関節屈側に多い。

bCPK低値例の予後は良い。

c.関節症状はみられない。

d.四肢遠位筋の筋力低下を認める。

e.抗Jo1抗体陽性例に間質性肺炎の合併が多い。

 

70 胸部エックス線写真で肺血管陰影が増強する先天性心疾患はどれか。

a.三尖弁閉鎖

b.ファロー四徴

c.エプスタイン奇形

d.完全型房室中隔欠損

e.心室中隔欠損のない肺動脈閉鎖

 

71 死体硬直について正しいのはどれか。

a.腐敗が関与して発現する。

b.高齢者では一般にその程度は強い。

c.死体硬直の緩解は環境温が高いほど速い。

d.手指関節・足趾関節のように小関節には生じない。

e.慢性疾患で死亡した場合には強直性硬直が見られる。

 

72 上皮と器官の組合せについて誤っているのはどれか。

a.勝胱 ― 移行上皮

b.気管支 ― 多列円柱上皮

c.血管 ― 単層扁平上皮

d.胸膜 ― 単層円柱上皮

e.食道 ― 重層扁平非角化上皮

 

73 腎実質性高血圧症について正しいのはどれか。

a.血漿レニン活性が高値を示す。

b.間質病変が高度になるほど血圧が上昇する。

c.二次性高血圧の約20%が腎実質性高血圧症である。

d・尿蛋白を6か月以上を認める場合に慢性腎臓病と診断する。

e・急性糸球体腎炎では高血圧に加えて浮腫を伴うことが多い。

 

74 慢性骨髄性白血病の診断に閲して正しいのはどれか。

a・好中球アルカリホスファターゼスコアの上昇が認められる。

b・細胞表面抗原解析で特徴的な変化が認められる。

c.仝脊椎単純MRIが有用である。

d.骨髄細胞の染色体の異常は特異的である。

e.腹部造影CTは診断に必須の検査である。

 

75 血友病について正しいのはどれか。

a.関節内に出血する。

b.出血時間は延長する。

c.プロトロビン時間は延長する。

d.血友病Bは第[因子欠乏である。

e.新生児期より出血症状を繰り返す。

 

76 甲状腺ホルモン活性を有するのはどれか。

a.チロシン

b.サイログロブリン

c.ジヨードチロシン

d.モノヨードチロシン

e.トリヨードサイロニン

 

77 細胞外液の電解質濃度で正しいのはどれか。

aNa+140mEq/l

bK+100mEq/l

cCa2+50mEq/l

dCl-20mEq/l

eHCO3-50mEq/l

 

78 偏性細胞内寄生菌であるクラミジアは細胞内と細胞外では異なった形態を示すが、それはどれか。

a.酵母と菌糸の2形態

b.嚢子(チスト)と栄養型の2形態

c.基本小体と網様体の2形態

d.菌と芽胞の2形態

e.正20面体とラセン対称体に2形態

 

79 高血圧性脳出血で正しいのはどれか。

a.女性に多い。

b.糖尿病性が最も多い。

c.脳幹出血が最も多い。

d.日本に比べ欧米に多い。

e.過量飲酒は危険因子となる。

 

80 喘息の症状について誤っているのはどれか。

a.発熱

b.喘鳴

c.呼吸困難

d.咳欺

e.喀痰

 

81 新生児呼吸促迫症候群について正しいのはどれか。

a.早期産児に好発する。

b.T型肺胞上皮細胞が未熟である。

c.肺コンプライアンスが増加する。

d.人工サーファクタント静注が行われる。

e.胃液マイクロバブル試験は出生前の評価に有用である。

 

82 急性肝炎について正しいのはどれか。

aB型急性肝炎ではHBc抗体に先立ってHBs抗体が陽性となる。

bC型肝炎ではHCVDNAが検出される。

c.劇症肝炎はB型肝炎よりA型肝炎に多い。

dD型肝炎の感染にはC型肝炎ウイルスが必要である。

e.豚、猪などの獣肉の生食は国内発症E型肝炎の主な感染源である。

 

83 子宮口全開大から胎児娩出完了までの期間を何というか。

a.分娩開始

b.分娩第1

c.分娩第2

d.分娩第3

e.分娩第4

 

84 経口血糖降下薬の主な標的臓器で正しいのはどれか。

a.スルホニル尿素(SU)薬 ― 筋肉

b.ナテグリニド ― 脂肪細胞

c.ビグアノイド(BG)薬 ― 肝臓

d・ビオグリタゾン ― 膵臓β細胞

e.α−グリコシダーゼ阻害薬 ― 胃

 

85 59歳の男性。4日前から出現した前胸部から背部にかけての疼痛を伴った皮疹を主訴に来院した。正しいのはどれか。

a.細菌感染である。

b.アトピー性皮膚炎に合併しやすい。

cNikoIsky現象が陽性である。

d.粘膜は障害されない。

eTzanck試験が診断に有用である。

 

86 我が国におけるウイルス性肝炎について、誤っているのはどれか。

a.感染経路について、B型では、血液の他に母子感染や性行為があり、C型では、血液以外の可能性は低いとされている。

bE型は、ほとんどが発展途上国での感染で、感染源として、水系感染、動物の臓器や肉の生食などの経口感染が報告されている。

c.持続感染者(キャリア)は、現時点で、B型で120140万人、C型で100200万人と推定されている。

dB型のキャリアのうち約9割の人は明らかな症状が出現しないまま一生を終えるといわれるが、C型のキャリアの多くは慢性肝炎の症状を呈し、一部は肝硬変、肝がんへ進行する。

e.抗ウイルス療法には、インターフェロンが用いられてきたが、最近、B型ではラミブジンが承認され、C型ではリバピリンの併用が承認されるなど、治療面において目覚ましい進展があった。

 

87 足根骨に含まれないのはどれか。

a.舟状骨

b.立方骨

c.月状骨

d.内側楔状骨

e.外側楔状骨

 

88 有効なワクチンのないウイルスはどれか。

aC型肝炎

b.風疹

c.麻疹

dA型肝炎

e.ポリオ

 

89 腰椎椎間板ヘルニア症例の放散痛部位(別冊No9)を別に示す。責任椎間板高位はどれか。

a

b

c

d

e

 

90 上斜筋を支配する線維(別冊No10)を含むのはどれか。

a ア

b イ

c ウ

d エ

e オ

 

91 紫斑病性腎炎について正しいのはどれか。

a.成人に多く見られる疾患である。

b.腎生検所見はIgA腎症と区別できる。

c.蛍光抗体法でIgGの顆粒状の沈着を認める。

d.約半数に腹痛や下血などの消化器症状を認める。

e.蛋白尿は稀である。

 

92 ウイルスによる集団食中毒の病原体として正しいのはどれか。

a.ヒト免疫不全ウイルス

b.ムンブスウイルス

c.インフルエンザウイルス

d.エボラウイルス

e.ノロウイルス

 

93 子宮肉腫の診断に最も有用な血液検査はどれか。

aBUN

bLDH

cGOT

dGPT

eUA

 

94 糖尿病合併妊娠について正しいのはどれか。

a.妊娠末期の高血糖は児の先天奇形の頻度を増加させる。

b.妊娠が進行するにつれ、血糖コントロールは悪化しやすくなる。

c.食事カロリーは標準体重×25Kcalで指導する。

d.食事療法のみで改善しない場合にはスルホニル尿素薬の適応となる。

e.糖尿病腎症は妊娠中改善がみられることが多い。

 

95 国際前立腺症状スコア(IPSS)に含まれない問診項目はどれか。

a.残尿感

b.排尿間隔

c.尿勢

d.排尿量

e.尿線途絶

 

96 ウイルス感染にともなう宿主細胞の変化について誤っているのはどれか。

a.細胞変性効果

b.封入体形成

c.赤血球吸着反応

d.基本小体形成

e.形質転換

 

97 正しいのはどれか。

a.転移性脳腫瘍の2番目に多い原発痛は腎癌である。

b.転移性脳腫瘍は近年増加傾向にある。

c.転移性脳腫瘍の画像診断には単純MRIが最も有効である。

d.転移性脳腫瘍は化学療法が第一選択の治療である。

e.髄膜癌腫症は比較的予後良好な転移のタイプである。

 

98 新興感染症に分類されるのはどれか。

aB型肝炎

b.ペスト

c.結核

d.麻疹

e.重症急性呼吸器症候群(SARS

 

99 この反応が起こる場所はどこか。HCO3 ̄+H+→H2CO3CO2H2O

a.肺胞周囲の毛細血管内赤血球

b.組織周囲の毛細血管内血漿

c.組織の間質液

d.組織の細胞

e.肺胞

 

100 胎位の定義はどれか。

a.胎児の姿勢。

b.児背が偏位する方向。

c.児背と母体側との関係。

d.胎児の縦軸と子宮の縦軸との関係。

e.児頭の高さ。

 

101 気管支喘息で認められる組織学的所見はどれか。

a.肺胞中隔の線維性肥厚

b.非乾酪性肉芽腫形成

c.好中球の限局性浸潤

d.リンパ球のびまん性浸潤

e.気管支内腔の粘液栓

 

102 先天性横隔膜ヘルニアについて正しいのはどれか。

a.右側にみられることが多い。

b.胸腔内臓器が腹腔内に脱出する。

cMorgagniヘルニアが最も多い。

d.乳幼児期以降に発症する場合にはイレウス症状が多い。

e.生後12時間以内に発症するものは予後良好である。

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